途上にて

過去と未来の交差点

幸せ

幸せとはなんだろうか? この問いに答えられる人はどれだけいるだろうか。だいたいよくわかっていないものを実現するのは人間には不可能である。勉強だってその攻略法を知らなければ入試もままならないだろうし、なんの練習をすればいいかわからなければ、ス…

不幸

不幸を受け入れよ。 幸せになりたいなら、その同程度の不幸を受け入れる覚悟を持つべきだ。例えば、本当に二度とないような掛け替えのない熱烈な恋に憧れるなら、それを失った時はその反動で同程度の不幸に苛まれるだろう。10の幸せがあるとしたら、10の…

時間

人生とは何かという問いに対しては、様々な答え方、表現があるだろう。僕が最近、切に感じていることがある。 人生とは、生まれて死ぬまでの時間である。 僕は今36歳になった。結婚して二人の子どももいる。ただ、今の人生がこのまま寿命まで続けばいいと…

差別

人間には差別意識がある。 本人が自覚してようと、自覚してなかろうと、人間は差別意識がある。こんな生活は嫌だとか、こんな仕事はしたくないとか、こんなになったら嫌だとか。でも、「こんな」人生を送っている人はいるのである。差別意識が強ければ強いほ…

罪悪感

自分を責めることほどやっていけはいけないことはないのではないかと思う。 なにも間違いを開き直って認めなくてよいという意味ではない。人は間違いだったと思うことをやってしまうものだ。間違ったと思ったら、反省して改めればいいだけだ。 もし、あなた…

迷子

人は自尊心が深く傷つけられると、本当の気持ちは言わなくなる。本当に感じてることは抑圧される。そして、そのうち自分でも本当の気持ちはわからなくなる。 時として、自分にとって一番欲しいものをいらないと言ってみたり、一番気にしていることを別に気に…

この人生で

僕には子どもが二人いる。4歳の男の子と、1歳の女の子だ。彼らの前途は無限に広がっている。僕の頭を遠く超えて、僕の知らない、向こう側の世界で活躍して欲しいと思っている。 僕はまだ生きるつもりだ。死ぬ予定はない。しかし、人間は時々、本人も予想だ…

愛する能力

愛する能力のある人はまれである。 これは僕が大人になってから気がついた一つの大きな発見であった。愛する能力とは何か。それは、その人の気持ちが想像できる、その人の立場で見られる、ということだと思う。そしてこれは大人になったからといって誰しもが…

いい人

息苦しい原因は「いい人」になろうとするからだ。 自分がいい人になりたいならそれは素晴らしいことだろう。だが、だれかにいい人と思われようとするならそれは訳が違う。いい人になりたい、そういう積極的な気持ちなら何も悩むこともないだろう。しかし、悪…

金曜

4歳の子どもを幼稚園に迎えに行こう。今日は金曜日、今週の幼稚園も終わりだ。ポケットにわずかばかりの小銭を入れて、歩いて迎えに行く。道草をしながら、いろんな話をして、ゆっくり時間をかけて家に帰ろう。用水路に葉っぱを浮かべて追いかけたり、看板…

年月

時が経つのは早い。 本当に早い。僕もついこの前まで少年であった。そういう実感である。大げさにいうと、ついこの間まで高校生だった気分だ。そのくらいに時の流れはその流れをより早くすれど止まることはない。三十半ばになった。逆から考えてみると、自分…

正しさとあたたかさ

正しさは万能の真理ではない。 そもそも人は間違うし、絶対的な正義を見つけられるほど人間の理性は万能ではない。正しいことなんて時代によって変わるのだ。これは真実だ。天災が起こらないように生娘を生け贄に出すのも、有色人種を差別するのも、女性には…

希望

人生に必要なのは間違いなく希望だ。 今、僕は間違いなくこう思っている。僕は、夢だ希望だ言うのは現実否認の甘い人間のすることだというような考え方の中で育ってきた。でも、繰り返しになるが、もう一度言いたい。人生に必要なのは間違いなく希望である。…

他人

自分以外の人間は他人なのだ。 他人なんて関係ないとか、どうせ結局は人は当てにならないとか、そういうことを言いたいがために「他人」と言ったわけではない。適切に言いたいことを表現するのは難しいが、「自分ではない」という表現が一番適切であろうか。…

憂鬱を迎え撃て

自分のことをどう思っていようとそれは幻想だ。 自分はすごいと自惚れていようと、自分はダメだと卑屈になっていようと、それはどちらにせよ幻想なのだ。幻想だから、それはさして意味がないわけではない。むしろ逆だ。この幻想が自分の世界そのものなのだ。…

葛藤

人は常に引き裂かれる。理想と現実、わたしと他者、個人と社会、成長と退行、自立と依存、自由と保護、真実と嘘、真逆の概念の間で、人は常に葛藤にさらされる。どちらかというわけではない。われわれは、矛盾する概念の間を、常に行ったり来たりしているも…

憂鬱

僕の経験からして、憂鬱な気分の背後には、怒りが隠されている。怒り、イライラ、攻撃性、そういったものを抑圧している。なぜ抑圧するか、それはそういった感情は、よくないものである、と思っているからだ。 憂鬱な感情は、従順に生きてきた人間の行き詰ま…

理想と現実

悩みの正体は、理想の自分にしがみついている、ということだと思う。 そのことを逆から言えば、現実の自分を嫌がって拒否している、とも言える。 理想の自分を諦めた時、人は人格的に死ぬ。 夢や希望、理想を諦めた時、残りの人生は消化試合と化す。 僕らの…

人生とは

人生とは、この問いなくして人生ははじまらない。そんなことを考えなくても、もちろん人は生きてはいける。命が続くという意味においては、今この世に生きている全ての人が人生に成功してる。生きていられる限り、何も問題はないのである。 ところが、なぜこ…

劣等感

僕はときどき、自分がとてもダメな人間のような気がして、ひどく気が重くなることがある。ここ最近も、正直言うと、そんな状態が続いている。 自分を責める癖と、自分は他人に受け入れられないという感覚は、僕のこれまでの一生を支配している。なんとかして…

わたしであるということ

人はみな、大切にされなければいけない。 大切にされなければ、人は正しさに逃げ込む。あいつはどうだとか、こいつはなんだとか、おかしい、正しい、間違ってるだなんの、そんな合戦がはじまる。この世に、すべての人間を統べる、こうあるべきだ、ああすべき…

無題

人間があれやこれや考えるのは、幸せではないからだ。あれやこれや悩むのは、誠実なわけでも、思慮深いわけでもない。僕はあるときそう気がついた。今の僕にもっともらしい理由をつけてあげるために、その最適解を探してるのだ。不毛で虚しい作業ではあるが…

友へ

こんな僕にも、友達と思ってる人はいくらかいる。僕は臆病だから、配慮とか心配の名の下に、真正面から立ち入ることはなかなか素直にできないけど、とても大切に思ってる。僕にとって、友達は、他者でありながら、僕のかけらだ。僕と友の間に重なり合うもの…

金メダル

冬季オリンピックが開催中である。オリンピックに出場してる選手はみな、今、世界中の注目を一身にあびて、人生のひのき舞台に立っているのだろう。 うらやましいと思った。もちろんオリンピックに出たいと思ったからではない。僕が小学生や中学生なら、うら…

彼方へ

書き直さない。それが僕が決めたことの一つだ。誤字脱字は直す。でも、それ以上は直さない。たとえ、もっといい文章にできるとしても。なにもそれが正しいことでもなんでもないが、それが僕にとっての、彼方へ、なのだ。 僕の声、僕の考え、それに伴う数々の…

うそ

人生が苦しいのは、つらいのは、うそが多いからだと思う。うそといっても、例えば、人を騙して詐欺をするとか、身分を偽るとか、そういうわかりやすいうそのことではなくて、一言で言うと、実際の自分以上に、立派な自分に見せたいという類のうそだ。ダメな…

手を伸ばす

僕はそれでも手を伸ばしたいと思う。手をこまねいてもじもじしてる自分とはさよならしたいと思ってる。あの狐のように、あれは酸っぱいからと、本当にほしいものに手を伸ばすことをやめ、あたかも本当は欲しいものを、欲しくないようなふりをするのをやめに…

酸っぱいぶどう

僕にとっての「ぶどう」はなんだったのだろうか。それは、「人とつながりたい」であったと思う。誰かと真につながりたい。でも僕の無意識は反対にそれを拒否している。僕の無意識に刻み込まれた劣等感が人を拒むのだ。近くなれば、僕の全てが見える距離にな…

夢を見た

ちょっと、不思議な夢。自分でも、いまさらなんでだろって夢を。 簡単に言うと、中学生の時かな、胸の内でかわいいなって思ってた女の子の夢。でも、その子のことをときどき懐かしくなって思い出すこともほとんどなかったし、ほんと日常の中から忘れ去られて…