途上にて

過去と未来の交差点

金曜

4歳の子どもを幼稚園に迎えに行こう。今日は金曜日、今週の幼稚園も終わりだ。ポケットにわずかばかりの小銭を入れて、歩いて迎えに行く。道草をしながら、いろんな話をして、ゆっくり時間をかけて家に帰ろう。用水路に葉っぱを浮かべて追いかけたり、看板のひらがなを一緒に読んだり、花の名前を教えてあげたり、楽しいことはたくさんある。毎日食べたがる大好きなお店のアイスクリームも、今日は食べさせてあげよう。

 

 

きっと、途中から歩かなくなるけど、肩車ってねだるだろうけど、もったいぶらずにできることはやってあげよう。

 

 

僕はキミに何か与えてるわけではない。僕が一方的にキミのことが好きなんだ。キミのおかげで、僕は人を喜ばせる幸せを経験できる。

 

 

土曜日、百均で買った花火だけど、キミは暗くなるのが待ち遠しくて、花火を抱いたまま寝ちゃったね。

 

 

今日は、とても眠いはずだけど、なんとか起きてた。美しいよ。僕にはもうそんな瑞々しい感激はない。頑張って起きて、花火をしたね。こんなに、純粋でかわいい人間がこの世にいるのかと思った。

 

 

 

花火の後は、今日1日を振り返って、いろんな話をして、そして、一緒に寝た。今日はお母さんは夜勤だったけど。一緒にお話をしながら寝たね。

 

 

明日、キミが起きる前に、僕はまた遠くに行くけど、何も心配してない。気持ちは通じてると思ってるから。寂しいけど、心配はしてない。

 

 

キミは僕よりも、ずっと素晴らしい人間だ。そう信じてやまない。